去年の年末に近づくに連れてどんどん加速するように
私の身の回りが変わっていった
住環境や、人間関係、また無職になったこと
なんだか、急激に色々なものが整理されていったように感じる
そのまま年越しして、
慌ただしく非日常が過ぎていった
今年のお正月は、いつもよりも忙しいというか、アクティブな感じだった
今日やっと、通常モードに戻ってきた
去年の10月ごろ、
急に両親との別居の話が持ち上がった
家を建てたタイミングで、私の両親と二世帯、七人家族で暮らし始めて三年半が過ぎていた
初めはこのままずっと同居していくんだと信じて疑わなかったが、
月日が経つにつれ、お互いに気を使いあい、それが遠慮や時には我慢になり
ちいさな小石はどんどん積み上がり、
次第に家族全員にとって大きな重石になってしまった
うすうす感じながらも、経済的な問題などもあり
いざ現実に移すには問題が大きすぎる気がしていて
私は無意識にその問題を見て見ぬふりをしていた
別居の話を持ち出してくれたのは両親からだったけれど、
抱えている問題や思いはきっとみんな同じだったと思う。
そんなわけで、
年末は両親の引越しの手伝いや
それに伴う大幅な部屋の配置換えと大掃除に追われた
家に溜まった物を再分別して、
何袋も何袋もゴミを捨てて、
家じゅう隅々の埃を掃きだして
床には、新築以来の蜜蝋を丁寧に塗っていった
数日間わたしは、何かに取りつかれたように家じゅうを整えていった
早く早く居心地のよい家に住みたい…
掃除が進むほど、ゴミが袋に溜まっていくほど、
わたしは充実感と満足感に満ちていくようだった
家族の人数が減ったことで空間に余裕ができ
子供たちにはそれぞれ十分なスペースを割り当てられるようになった
私たち夫婦の部屋もゆったりスッキリとして、
わたしのプライベート空間も、理想的な形で確保された…!
「家が整理整頓されていること」
このテーマが私の中にはずっと燻り続けていた
私はこれまで、そのことについて切実に願いながら生きてきた
子供のころは、本当に家が狭くて、
子供の私に当てがわれたスペースは、
学習机の空間だけだった
プライベートも何もない…
結婚してからもアパートに小さい子供たちの物が溢れかえって、
思うように片付けられない部屋をみながら悶々とする日々
毎日イライラして、掃除のたびに絶望的な気分になっていた
家を建ててからも
両親との同居で
物理的に人数が多いことで当然物が多く、
お互いに気づかい合いながらも、
やはりどこか思い通りにならない部分がたくさんあった
ところが…
いま、人生史上、最高の自宅環境になった!
先ではいつか…と想像していた展開が急にやってきた
いま、大掃除を終えた充実感と、
家中が私の思うように整っていることの満足感でいっぱいだ
と同時に
整ってしまえば
手持ち無沙汰になってしまって物足りないような、
じんわりと退屈な気分を感じ始めたような気がしている
モヤモヤ…
忙しく過ぎてって、
張り切って、
頑張って、
やり切って、
そのあとに感じるモヤモヤとした焦りのような感覚
やるべきことが目白押しで、
アレをしたらコレをして、
アレもコレも
バタバタとした中でも、上手く効率用こなそうと頑張る感じが
私はけっこう落ち着くのだと思う
普段とは違う感じで
ぽっかり余白ができてしまったから、なんだか落ち着かない
モヤモヤモヤモヤ…
そのモヤモヤの正体を
「いま、私の中で起きている現象はこれかな?」と、
ある程度把握することができたら
こちらのスタンスも変わる
モヤモヤの渦中で吞み込まれていたのが、
「向き合う」に変わったような感じ
この、落ち着かなさの中にも、
どこか面白味が加わったような気がする
私はいつもすぐに動き出したくなる
何かやらなきゃ、始めなきゃと、ウズウズして
この落ち着かなさを感じないようにしようと、とにかく動き回る気がしている
それは、いつものパターン。
だから、今回はあえて違うパターンにズラすには?
いつもと違う行動をとるには?
この、「スペシャルな余白」
曖昧なものや、どうでもいいもので埋めないようにしたいなぁ
このぽっかり空いたスペシャルな余白に何がやってくるんだろう
楽しみにじっと待つ
そしてやっぱり…
待つのは、とても苦手だ
あえて、今はそれをやりたい。
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